音楽

2016年、夏、東京

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僕が初めて沖縄に行ったとき

何となく物悲しく思えたのは

これがまるで日本の縮図であるかのように

アメリカに囲まれていたからです。

***

2016年、今年も夏が終わりました。ぼくの夏は、幕張のRADIOHEADで幕を閉じました。

今年の夏もたくさんの音楽を聴くことができました。フジロックではCON BRIO、WILCO、BECK、kula shaker、SQUAREPUSHER、Battlesなどなど、サマソニではUNDERWORLD、Dinosaur jr.、TDCC、The Jacksons、RADIOHEADなどなど、ライブを目撃して心震えたアーティストを挙げるとキリがありませんが、たくさんの素敵な音楽体験がありました。

そしてそれとはまた別の話で、個人的に5月から夏にかけて色々と考えることが多くなって、その度に音楽からヒントをもらってきたような数ヶ月でもありました。特に今年の夏は、自分に何か気付かせてくれる音楽にたくさん出逢えた数ヶ月だったので、その中から少しだけ書き残しておきます。先に挙げたような世界で活躍する大御所アーティストのライブはどれも素晴らしかったのですが、自分が揺らいでいるときに支えてくれた、救ってくれた音楽は日本で鳴っている音楽でした。

My Hair is Bad「戦争を知らない大人たち」

今年大躍進を遂げているMy Hair is Bad。「戦争を知らない大人たち」という刺激的なタイトルですが、この曲の中で同世代の椎木知仁のポエトリー・リーディングによって語られていることは、ぼくらの日常です。そのリアリティのある描写に対して、サビは『Good night』の一言。そしてサビはメロディが良い上にサウンドも爆発しているわけですよ。

リアルな言葉選びでイメージを膨らませた上で、エネルギーに溢れた”空白”をぶつけている。その『Good night』の一言から何を思い描くかはそれぞれに委ねられているんですよね。ぼくはこの歌を反戦の歌だとは思わないし、平和ボケの歌だとも思いません。至極ポジティブな音楽だと思っています。

この曲は総じて彼らの等身大であって、大して美しくもない赤裸々なんですよね。でもそれが気持ちよくて、潔くて、かっこよくて。暗に大人として振る舞うことを強いられている20代前半という世代には、グッサリ刺さるかっこよさでした。ヘドバンしちゃう。

欅坂46「世界には愛しかない」


「夏の一曲」というお題だったらこの曲を挙げるかもしれないくらいに好きです。『「世界には愛しかない」わけないじゃん!』って思っちゃうのもわかるんだけど、そういう話ではなくて、それによって救われる世界もあるよねということです。

ビートルズが「ALL YOU NEED IS LOVE」と歌い、サンボマスターが「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」と叫び、欅坂46も「世界には愛しかない」って踊ってるんだから、そういうことだと思うんですよね。そう、それこそが正解!そして平手友梨奈が正義!

雨のパレード「You」


まず音楽としてとても美しくて、映像も目を奪われるクオリティで素晴らしくて。でも歌っていることは、とても繊細なんです。正直、福永浩平がここまで内面的な歌詞をストレートに書く人だとは思わなかったです。初めて聴いたときは驚きましたが、その真意については、CINRAのインタビューで語られていました。

雨のパレード・福永、「人を救える歌を書く」と決めた背景を告白
http://www.cinra.net/interview/201607-amenoparade

今年、この曲に出逢えたのはとても大きいです。自分なりに悩み、考えていたことのひとつの解がこの曲の中にある気がしています。ただそれをすべてここに書き出してしまうのは少し違う気がしているので、歌詞を引用しておきます。言葉だけを見るとラブソングですが、それ以上のものがこの曲の中には込められていると思っています。ぜひ音源を聴いて、MVを観て感じてほしいです。

人は誰しも1人では
生きていけないと知ったんだ
見えない明日に 急かされる今日も
あなたとなら超えて行ける
少し崩れた表情で
笑ってるあなたは綺麗だ
本当に大切にすべきものは
今ならもう答えられる


LILI LIMITの「Living Room」とか、mol-74の「%」とか、WANIMAの「ともに」とかとか、ほかにもたくさんの素敵な音楽に出逢えたし、豊作というか、ありがとうございます。という感じの上半期でした。

涼しくなってからも宜しくお願いします。

***

時の流れは速く、もう二十四なんだけれど

あぁ僕に何が残せると言うのだろう

変わっていったモノと いまだ変わらぬモノが

あぁ良くも悪くもいっぱいあるけれど

いま、Mr.Childrenにフェスに出演してほしい理由

Mr.Children Offical HPより

言わずと知れた国民的バンド、Mr.Children。2015年の彼らの活動は、それまでとは少し違っていました。アルバムツアーでツアー最終日にアルバムを発売したり、大物アーティストとの対バンツアーを催行したり、音楽シーンでも独特な活動が目立ちましたね。こうした活動の裏にはどんな意図が込められていたのでしょうか?筆者は、彼らが音楽に対して取っている姿勢や、オーディエンスに対するメッセージが、活動に表れた一年だと感じました。そして、そのメッセージはフェスとは切っても切り離せない関係にあると考えています。

今回はMr.Childrenファンクラブ会員であり、フェスラバーでもある筆者が、2014年以降の彼らの挑戦の意図を探りながら、いま、Mr.Childrenにフェスに出演してほしい理由を紹介していきます。

決断の2014年、挑戦の2015年

Mr.Childrenは、2014年にそれまで20年もの間創作活動を共にしてきた、プロデューサー小林武史の手を離れ独立し、自分たちの手でバンドの舵を取る決断をしました。理由については、各所でさまざまなことが言われていますが、ここではあえて触れません。重要なのは、その後セルフプロデュースとしてシングル「足音」をリリースして以降、それまでの彼らにはあまり見られなかった活動が増えたことです。

https://www.youtube.com/watch?v=ShhoC3nHX8E

ツアー最終日に発売したアルバム「REFLECTION」

Mr.Childrenは2015年6月4日にアルバム「REFLECTION」を発売。このアルバムは、まず発売形態が話題になりました。ハイレゾ音源で全23曲入りUSBアルバムBOX仕様「REFLECTION{Naked}」と、厳選された14曲入りCD「REFLECTION{Drip}」の2形態で販売されたのです。
201511_mrchildren_02

アルバムの発表に伴い、ツアー「Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION」を開催も発表されました。ツアーは3月14日から始まり、ファイナルは6月4日。つまり、このツアーはアルバムツアーであったにも関わらず、ツアー最終日にアルバムを発売するという前代未聞の日程で行わたのです。アルバム発売前にツアーを行ったことには「初めて聴く音楽でも、慣れ親しんだ音楽のように愛してほしい、楽しんでほしい」という意図が込められているとのこと。Vo.桜井は昨年行われたツアーのMCの中で「愛とは想像力だ」と語りました。この言葉は、振り返ってみるとアルバムツアーに込めた意図とも重なり、2015年の活動のテーマとなった言葉のようにも感じます。

そして、このメッセージと一連の活動を見て、筆者の頭に浮かんだのが2013年のSUMMER SONIC(以下サマソニ)で話題になった「ミスチル地蔵」でした。

ミスチル地蔵と「REFLECTION」

ミスチル地蔵とは、サマソニ大阪でThe Smashing Pumpkinsのパフォーマンス中に、その次のアクトであるMr.Childrenのファンが前方を陣取り、地蔵のようにライブに興味を示さなかったという一件です。Mr.Childrenがサマソニに出演すること自体が注目されていたこともあり、この一件はSNSを中心に話題になりました。

まず、Mr.Childrenはフェスに出演する機会も多くないため、ファンもフェスに慣れていない人が多かったことが主な要因であると考えられます。また、人気バンドであればあるほど、ワンマン公演のチケットも高倍率の争奪戦となります。それに比べて、フェスはチケットが取りやすいため、Mr.Childrenを観るために参加しているファンも多かったことでしょう。そういった要因からMr.Children以外のアーティストには興味を示さず、地蔵と捉えられる態度を示してしまったのかもしれません。(このあたりについては、音楽ライターの柴さんもコメントされているので、こちらも是非ご一読ください)

前述した「REFLECTION」で彼らが訴えた「初めて聴く音楽でも、慣れ親しんだ音楽のように愛してほしい、楽しんでほしい」という想いは、この一件から導き出したひとつのメッセージだとも捉えられますね。

豪華アーティストとの対バン企画に込められた意図

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例年であれば、アルバム発売→ホールツアー→スタジアムツアーという流れで一度活動が落ちつくところですが、2015年の彼らはここから新たな動きを見せます。スタジアムツアーが終了して、2週間が経った10月5日、「REFLECTION」で訴え続けたメッセージを核に据えたかのように、対バンツアーを発表したのです。

11月から大物アーティストを迎えて、2マンツアーを催行。今回の企画では、HEATWAVEくるりエレファントカシマシ小谷美紗子ASIAN KUNG-FU GENERATIONと名だたるアーティストが名を揃えています。さらには、RADWIMPSの対バン企画にも出演。

近年はスタジアムやホールでライブをすることが多く、彼らにとってライブハウスはアウェイ。ここでもまた、これまで彼らの音楽に深く触れることのなかった、新たなリスナーに対する挑戦の姿勢が垣間見えました。ライブ後の反応を見ても、Mr.Childrenのライブを初めて観たという人も多かったようです。また、このライブはMr.Childrenのファンに、彼らが尊敬するアーティストの音楽に触れる機会にもなりました。自分たちを切り口に「ファンに新たな音楽に触れる機会をもってもらう」という意図があったとすれば、前述した「REFLECTION」に込められたメッセージにも通じるアクションとも捉えられます。

彼らがデビュー24年目にして届けたメッセージと、素晴らしい共演者を携えたライブの数々は、Mr.Childrenのファンの他アーティストへの姿勢に、小さくとも変化をもたらしたのではないでしょうか。地位も名誉も手にしたベテランが、自分たちが信じた音楽を多くの音楽ファンと共有するために、挑戦的な姿勢を取っているのですから。

2016年の挑戦のステージは「フェス」

ここまで、2015年の彼らの挑戦と、そこに込められた意図について探ってきました。「愛とは想像力だ」という考えのもと、彼らのファンに新たな音楽と触れて、想像してもらうことも一つ、そして、彼らにとってアウェイの舞台で新たなファンと彼らの音楽を共有することも、挑戦の一つとして捉えてきました。

それでは、2016年の彼らは何に挑戦するのでしょうか。

2015年の文脈を辿ると、「音楽フェス」こそが最も挑戦すべき舞台だと、筆者は考えています。フェスでは、ジャンルを越えた多くの音楽ファンが一堂に会していることに加え、フェスラバーの中では「Mr.Childrenとフェス」といえば、前述した「ミスチル地蔵」を想起する人も多いかもしれません。あまり良い印象を持っていない人も多いことでしょう。しかし、あえてアウェイの中で音楽を鳴らして挑戦し、音楽で信頼を勝ち取っている今のMr.Childrenなら、フェスの舞台でもフェスラバーに彼らの音楽を響かせることができると信じています。

やっぱりフェスで観たい!

今こそMr.Childrenにはフェスという舞台で音楽を鳴らしてほしい。そして、多くのフェスラバーに今の彼らの姿勢を見て、音楽を聴いてほしいと願っています。Mr.ChildrenはこれまでROCK IN JAPAN FESTIVAL(2001年、2005年)、RISING SUN ROCK FESTIVAL(2008年)、SUMMER SONIC(2013年)と国内大型フェスに出演してきました。

願望的予想セットリスト

最後は桜井氏の「愛とは想像力」という言葉に乗っかり、今回は「Mr.Childrenがフェスに出たら!」というテーマでセットリストを想像しました。名曲が多いだけに選択が難しかったのですが、これまでの文脈やライブでの盛り上がりを踏まえ、Mr.Childrenここにあり!と存在感が溢れるようなセットリストになったと思います。

    Mr.Children@フェス 予想セットリスト
    1. Starting Over
    2. youthful days
    3. ニシエヒガシエ
    4. フェイク
    5. ロックンロールは生きている
    6. REM
    7. 口笛
    8. Mirror
    9. and I love you
    10. タガタメ
    11. 足音 ~Be Strong
    12. innocent world
    13. シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~
    14. 終わりなき旅

彼らの挑戦を象徴する「Starting Over」や「足音 ~Be Strong」は欠かせません。ライブ定番曲の「ニシエヒガシエ」「シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~」も一気に会場を巻き込んで盛り上がること間違いなし!最近のライブで恒例になりつつある、終盤で代表曲が続く演出も観てみたい!そして「終わりなき旅」で締めくくれば、文句なしで最高のステージになるでしょう!

やっぱり想像するだけでワクワクします!「みんなが知っているアノ曲」が多いのも、国民的バンドと呼ばれる所以ですよね。今年、Mr.Childrenのフェス出演が実現した際には、ぜひ彼らの挑戦を目撃してください。

フリカエル | 2015年10月

bakuman

1ヵ月もあれば、色んなことを経験して、色んなことに出会い、色んなことに感動するわけなんですが、それをその場だけのものにしてしまわないように、ここに記録として残していくことにしました。

僕のことをより知ってもらうにもいい機会かなと思います。ブログの更新も滞ってましたしね。

ちょうど、11月になったばっかりなので、簡単に10月を振り返ってまとめたいと思います。


10月に行ったライブ/イベント

  • 明日フェス@下北沢
  • BOYS END SWING GIRL リリースツアーファイナル@下北沢Que
  • 気仙沼サンマフェスティバル
  • ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015「Wonder Future」@国際フォーラム
  • the quiet room ワンマン@渋谷WWW
  • SANABAGUN. インストアライブ@渋谷タワレコ
  • 豊洲野音

明日フェスは友人のヒロセが主催。あれだけのアーティストを呼ぶのすごいなって。PEN+めっちゃ良かった。あと、アジカンを初めて観ました。音楽の濃度というか、強度の高いバンドだと思いました。これは広く、長く聴かれるな、と衝撃を受けました。あとSANABAGUN.ね。自分たちが信じた音楽でメジャー(大舞台)に真っ向から立ち向かっていく感じが、たまらなくかっこいいんですよね。豊洲野音はね、加山雄三率いるTHE King ALL STARSが一番印象に残ってます。初めてライブで「サライ」を聴いたわけですよ。やっぱり、日本人のDNAに刻まれている名曲ですよね、震えました。

10月のベストアクト

ジターバグ/ELLEGARDEN by細美武士w/気仙沼高校 (気仙沼サンマフェスティバル)
https://www.youtube.com/watch?v=46HEot6Pf4Q
サンマフェスお馴染みの細美武士と高校生のコラボ。このコラボはサンマフェスの存在意義の大きな一つだと思います。

10月に一番聴いた曲

新宝島/サカナクション

バクマン。の主題歌。Mステのパフォーマンスも良かったらしいけど、まだ観てない…orz

10月に一番観た動画

KEMURI AIRJAM

10月に観た映画

バクマン。

「友情・努力・勝利」とか超くさいんだけど、それを感じさせないくらい真っ直ぐな最高と秋人の姿勢が気持ちよかったです。

10月に読んだ書籍・雑誌・マンガ

  • ブレーン(雑誌)
  • 宣伝会議(雑誌)
  • SWITCH(雑誌)
  • ONEPIECE(マンガ)
  • メジャー2nd(マンガ)
  • キングダム(マンガ)
  • はじめての編集/菅付雅信(書籍)
  • 新しい文章力の教室/唐木元(書籍)

宣伝会議系はまあいいとして、SWITCHのサカナクション一郎さんのインタビューが意義深いものでした。現状を疑って、未来を開拓しようとするアプローチは簡単にできることじゃないよね。尊敬します。

10月一番感動したこと

ホークスの優勝。

サファテから圧倒的な凄みを感じました。そんなことより、今回の優勝で感じたことがあります。それは”金満球団”という言葉について。”金満”って金持ちっていう意味ですよね。それでホークスを揶揄してる人がいて、それはちょっと的外れだなと思ったわけです。確かにソフトバンクは他球団と比較しても金持ってるし、選手にも結構なお金を払っている。みんな忘れてるだろうけど、松坂もいるし。でも、それでチームを批判の対象とするのって野球愛に欠けるというか、単純にダサい。

僕もホークスのフロントには疑問を持っています。松坂いらんし。でもホークスの野球は好きです。変な話だけど、球団(フロント)とチームは必ずしもイコールではないし、しっかりプレーを見て、チームの好き嫌いを判断する人が増えればいいなと思いました。金満球団だから嫌い!ってのは残念すぎる。


思い出しながら書き出したわけですが、あれから1ヵ月経ったのか…と時が過ぎる速さを実感しております。大事に生きなきゃいけませんね。仕事のことをwebで開けっ広げにしちゃうのあんまり好きではないし、好まれないと思うので、今回は趣味や個人的な活動のことを書きました。

もちろんここに書いたことが全てではありませんが、こうして見ると、僕と言う人間がいかに分かりやすいかっていうのが浮き彫りになりますね。書き出した項目が悪いのかな…笑

これを踏まえて、11月がどんな1ヵ月になるのか、するのか、自分のことなんだけど楽しみです。

読んでくれた人、個人的なことにお付き合いいただき、ありがとうございました。

CREATIVEMAN参戦!2015年フェスサイト最前線!

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じめじめした天気が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
この梅雨が明ければ、そう!夏です!

渋谷の大型モニターには夏フェスの告知が流れ、フェス好きの皆さんはウキウキし始めた頃ではないでしょうか。

ちなみに皆さん、フェスの情報ってどこで手に入れます?

今はTwitterやFacebookという方が多いと思いますが、その情報源の多くはWebサイト。

今日、フェスの開催告知、参加アーティストの情報解禁の役割を担う主なメディアはほとんどがWebサイトになっています。

当日楽しむためのフェス専用アプリ、フェス専用SNSなど、WebサービスやWebサイトがフェスを運営する側、楽しむ側の両面で大きな役割を果たす状況はごく当たり前の日常となりました。

今回はその重要な役割を担うフェス情報サイトの2015年最前線をお届けしたいと思います。

フェス情報サイトのカテゴリ

一概に”フェスの情報”と言っても、アーティスト情報から会場近くの宿情報まで、提供されている情報は様々です。
そして、フェス情報サイトは情報の種類によってカテゴライズすることができます。

フェス特設サイト
⇒ 主にフェス運営者が各自のフェス情報(出演アーティストやインタビュー、特集)を発信すること、ファンのエンゲージメントを高めることを目的にしたサイト、オウンドメディア。

例) 富士祭電子瓦版 http://frf-en.jp/

ニュースサイト
⇒ 特定のフェスに拘らず、フェス全般の開催告知や出演アーティストなどのニュースを提供しているサイト。

例) ナタリー http://natalie.mu/

カルチャーサイト
⇒ 各フェスの楽しみ方や注目ポイントなど、主観的な要素も含んだカルチャー寄りのサイト。ファッションや耳寄り情報などカジュアルな記事も。

例) Festival Junkie http://www.festival-junkie.jp/

それぞれの特性

特設サイト

大型フェスだろうが小規模フェスだろうがwebでの情報発信は当たり前となり、ほぼすべてのフェスが特設サイト(オウンドメディア)を持って情報発信をしています。フェスの専門サイトなので、インタビューや独自コンテンツなど、そのフェスの魅力を伝えるため、ファンをワクワクさせるための要素が発信されています。

またSNSでの情報流通も重要性を増してきたことから、専用のTwitterアカウント、Facebookのアカウントからファンに向けて話題を提供することで、Webサイトでの情報発信を後押しする役割を果たしています。

さらに資金に余裕のある大型フェスに限った話ですが、気軽にアクセスできて、様々な機能(自分専用タイムスケジュールや独自SNSなど)を併せ持つスマホアプリも一般的になってきました。

ニュースサイト

音楽情報といえば、のナタリーを中心に音楽ニュースサイトがフェスの情報を発信している例が多いです。

フェスに特化したものは少ないですが、RO69は全国のフェス開催情報を地図から地域別や日程別で網羅的に探せる”フェスマップ”(http://ro69.jp/feat/fesmap/)を展開。こちらはRO69アプリでも利用可能とのことです。

このサイト群は正確な情報を早く提供することが重要になってくるため、新規サイトの参入障壁が高いのが現実です。しかし、フェスマップのように情報整理の切り口次第では、ユーザのニーズを満たして存在感を示すことはできるやもしれません。

Webサイトはどんどん増えていますし、近い将来「フェス情報といえばここ!」といったフェス専門ニュースサイトが登場するかもしれません。楽しみです。

カルチャーサイト

先述したFestival JunkieやFestival Lifeなど、フェスに関するニュースを始め、まとめ記事やファッションスナップなどフェスの楽しみ方を紹介しているカテゴリです。
こちらもサイトの数としては多くありませんが、個人ブログや有志で作ったWebサイトが多いようです。
また、 アウトドアショップがサイトの一部 として、フェスファッションを紹介したり、フェスに必要なアウトドアグッズの紹介をしているサイトもあります。

どこも既にレッドオーシャンであることには変わりありませんが、流行の移り変わりや切り口の違い等によってまだまだこの領域のサイトは増えていく余白は残っていると感じています。

来たれ、もっと面白いフェスメディア!笑

Creativeman参戦!全てを統合したフェス総合サイトの登場

来たれ!とか言ってたら来ましたね、新しいフェスメディア。笑

CREATIVEMANという既に夏フェスシーンにおいて、大きな存在感を放っているプロモーターがメディア事業に参戦しました。

その名もAndmore http://andmore-fes.com/

引用 : musicman-net

引用 : musicman-net

「もっと楽しくなるフェスマガジン」ということでフェスの魅力を伝えるための「カルチャーサイト」的な魅力を見受けました。

しかも自分たちが運営しているフェスに限らず情報を発信していく、ニュースサイトとしての側面も持っているというのも驚き。

加えて、サマーソニックなどについては踏み込んだコンテンツを発信できる立場にあり、今回挙げた「特設サイト」「ニュースサイト」「カルチャーサイト」の全ての情報カテゴリを提供できる、いうなれば「フェス総合サイト」として名乗りをあげたわけです。

先ほど言った「フェス情報と言えばここ!」の筆頭候補ですね。

これからのフェスサイト

最初に述べたようにこれまではっきりではなくとも情報と情報提供者の特性で切り分けられていたフェス情報ですが、CREATIVEMANという夏フェスにおいて大きな存在感を持つ猛者がフェス情報メディアを持ったことで状況は少し変わりそうです。

これまで散在していた情報が一ヶ所に集まるということなので、他との差別化ができていないメディアは淘汰されますよね。(当たり前&フェスに限らずですが…)

そういう意味では、当事者(フェス運営者)が運営する「特設サイト」は今後も意義を持ち続けると考えています。
さらに、海外フェスではフェス当日のライブがUst配信されるケースもでてきており、各自フェスが特設サイトとしてのオウンドメディアを効果的に運用していくことは、これまでより重要になってくるでしょう。

もし、今後フェスに特化したWebサイトを提供することを考えている人たちがいるのであれば、上記3カテゴリのどれにも当てはまらない情報を提供するか、あるいは「カルチャーサイト」の位置づけて独自の切り口、他にはないアプローチでの情報提供、コンテンツ制作が求められると思います。

Andmore 」は個人的に楽しみつつ、僕も一人のWebメディア人として、何か新しい切り口を見出してみたいと密かに思っています。笑

何はともあれ、今年も夏フェス楽しみましょう!!!

オトミセで考える情報設計とLX (リスナー体験) 実践編

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前回の記事「オトミセで考える情報設計とLX (リスナー体験) 問題提起編」では賛否両論様々な反応をいただいて、ありがとうございました。

前回の記事の目的はタイトルにもある通り音楽における情報とリスナーの捉え方に対する”問題提起”であり、これまで意識していなかった皆さんに少しでも関心を持って考えてもらうことだったのでアレはアレで大満足です。興味持たれないのが一番辛いですからね。笑

前回の内容を簡単にまとめておくと…


音楽を伝えるのが難しい時代ですよね!
これまでの手法を見直す必要がありますよね!
そもそも伝え方を”デザイン”することが大事ですよ!
そのためにはまずリスナーを知りましょ!


とざっくりこんな感じでした。

情報を伝えることが難しくなっている現在の情報環境ついては前回結構厳しめに書いたつもりだったのですが、記事公開後の5月20日に発売された、コミュニケーションディレクターさとなおさん「明日のプランニング」の中で比じゃないくらいシビアな現実が書かれていました。気になる方は是非。笑

そして、前回の記事の反響の中で気付いたことがあって・・・
アーティストさんの中にも、マーケティングや広告周りに興味持ってたり、実際に経験ある人も結構いらっしゃるんですよね。

最近売れているあのバンドも元DだとかHだとか聞きますし(音楽に肩書きは関係ないぜッ)、知識や経験を持たれた方が音楽の内側にいらっしゃるのは素敵なことだと思います。

前回の記事を読んで、こんなの当たり前やろ!と感じてくださるアーティストが増えることが、即ちリスナーにとってハッピーな音楽環境だと思うので。

ということで、今回は情報発信の在り方やリスナーとのコミュニケーションといったところにあまり関心がなかった、あるいは興味はあるけどよく分からん!という方々に向けて、素敵なリスナー体験を創出するためのフレームワーク[ペルソナ][カスタマージャーニーマップ]を紹介したいと思います。

リスナーを知るための仮想人格”ペルソナ”

リスナー体験だ!リスナーを知ろう!とか言ってますが、リスナーって誰なんでしょう。

ウェブメディアの世界では、ユーザーって誰だ?という話がよく出ます。
デジタルの世界だとアクセス数だとかコンバージョンだとか数字で簡単に取れちゃうので、ユーザーを数字で語っちゃいがちなんですよね。

でもそれって愛がない

もちろん数字を見ることは悪いことではないのですが、数字を根拠として用いた上で、人間をイメージしましょうと、その人格に最適なユーザ体験を提供しましょう!っていうことを僕らはやっているわけです。

若干話が逸れましたが、リスナーの考え方も同じだと思っています。

ただ、当然ながらライブに来ているあの子とあの子じゃ年齢も性別も家族構成もアーティストを知ったきっかけも趣味趣向も違うわけです。
全ての人に最適なコミュニケーションなんて作れっこない。

じゃあどうするか。

根拠に基づいて、特定の一人をモデルとして仮定し、彼(彼女)に最適なコミュニケーションを生み出すのです。

この特定のモデルユーザーのことを”ペルソナ”と呼びます。そしてペルソナとは実際に存在しない仮想人格です。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、1人に向けたメッセージは多くの人に響くものであり、逆に全員に届けようとするメッセージは1人に響くことも難しかったりします。

この不思議な共感のメカニズムについてさとなおさん(2回目)は「明日のプランニング」の中でこう仰っています。

たとえばミスチルが「恋って本当に素晴らしいね~」みたいな、誰にでも書けるような歌を歌ってもあなたはせつなくならない。一般的すぎて踏み込みようがないからだ。
逆に踏み込むのは、より個人的な経験を歌った歌だ。
~中略~
共感する歌には必ず「個人」が歌い込まれている。

ペルソナの作り方

コミュニケーションを設計するための仮想人格ペルソナですが、作る際に気をつけるべき重要なポイントがあります。

それは客観性詳細性です。

客観性とは、即ちペルソナは実際のお客さんの状況に近いもの(できればデータに基づいて)が理想であり、自分にとって都合のいい人物像や環境に引っ張られてはいけないということです。

ペルソナ≠ターゲットです。

そして詳細性とは、その言葉の通り、モデルユーザーとして細部の細部まで人物情報を仮定すべきだということです。
氏名、年齢、性別、職業はもちろん、家族構成や趣味、年収、居住地、デジタルリテラシー、好きな食べ物など。履歴書を全部埋めるくらい詳細に。

それだけ詳しく設定するで、その後のプロセスの精度が上がってきます。

ペルソナについての分かりやすいまとめ記事はこちら。
https://ferret-plus.com/307

コミュニケーションという旅を通じた課題発見

今までの話を整理すると

人々の情報環境が激変した今日、情報の伝え方も難しい。そんな時代だからこそ、100人のためのコミュニケーションではなく、1人に向けたコミュニケーションを設計することが有効である。その1人を共有するためにペルソナが必要だ。

という流れでした。

それでは、いざそのペルソナに沿ったコミュニケーション設計をしたいところですが、ペルソナの情報のみでは、その人物に対するコミュニケーションのどこに問題があり、どういう施策が有効なのかはまだ見出せません。

そういったコミュニケーションの課題やボトルネック、それに対するタッチポイントや可能性を探るためのフレームワークの一つが「カスタマージャーニーマップ」です。

直訳すると『顧客の旅の地図』

ずばり、ペルソナが今の音楽と触れ合っていく中で、どういう情報に触れ、どういう体験をして、どういう感情を抱き、どういう行動を起こすのか、という一連の体験プロセスをマップにしてまとめるという手法です。

カスタマージャーニーマップ
引用 : 「カスタマージャーニーを理解・活用する 3スライド+5サイトまとめ」より

これによって解決すべきポイント(ボトルネック)の発見や有効な施策を見出すことができます。

ここで大事なことはリスナー目線での願望とアーティスト目線での意図の両方を用いることです。客観的過ぎても実際の役に立たないものになってしまうし、逆にエゴが過ぎてもリアリティのないものになってしまいます。

詳しい方法に関してはここで書くにはボリュームが盛り沢山で更に1記事書けるくらいあるので、下記のサイトを参考にしてみてください。事例も載っているので、ペルソナやカスタマージャーニーマップの有用性についてはイメージしやすいと思います。

〇 カスタマージャーニーを理解・活用する 3スライド+5サイトまとめ
http://liskul.com/customer-journey-1697

〇 ヒト、モノ、コトを顧客視点で考える 「カスタマージャーニーマップ」
http://www.d2c-smile.com/201312251373

〇 2時間で作るカスタマージャーニーマップ――実例とともに考える新しい「おもてなし」のカタチ
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/11/27/16409

前回もひっくるめたまとめ

前回の問題提起を以て、今回は具体的な手法の話をさせていただきました。

なかなか専門性が伴う話で、噛み砕いて説明したつもりでしたが伝わったでしょうか。

本当は実際にカスタマージャーニーマップを作るワークショップとかやれたらいいんですけどね。。。(ご要望があれば動きます。笑)

全てはこの記事の冒頭にも書いたように、情報が氾濫してこれまでの手法じゃ情報も音楽も届かなくなってきた。しっかり相手に音楽を届けるために情報の伝え方を考え直そう!そして素敵なリスナー体験を提供しよう!リスナーを笑顔にしよう!というメッセージに基づいたものです。

今回はVIVA LA ROCKのオトミセをきっかけに話を始めましたが、言うまでもなく問題は僕らの日常生活の至る所に転がっています。

これからも課題意識を持って取り組むことで、皆さんの音楽がより幸せなリスナー体験を生み出すことを願っています。

全てはリスナーの笑顔のために。

P.S. ちょくちょく書いてますが、実際にディスカッションとかワークショップとかできたらいいですね。Twitterでもメールでもなんでもご連絡お待ちしております。笑

オトミセで考える情報設計とLX (リスナー体験) 問題提起編

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私事ですが、5月3日~5日の間さいたまスーパーアリーナで開催されたVIVA LA ROCKに行ってきました。
今回ライブ以外で気になっていたのは「オトミセ」。アマチュアミュージシャンをはじめ、音楽に関する様々な活動をされている方々が音源を配ったり、活動をアピールする某マーケットのような場所です。

今年で2年目となるVIVA LA ROCKですが、オトミセ自体は運営側の導線改善や出展者の皆さまの努力の甲斐もあり、去年より賑わっていたと思います。

無料配布したCDの役割

VIVA LA ROCK終了後、オトミセに関していくつかのツイートが目に留まりました。
それは、オトミセの出展者のアプローチに疑問を呈したもの。

発端はレジ―さん(@regista13)のこの一連のツイート

このツイートに呼応するようにSpincoaster野島さん(@BokuNojiman)からも。

簡潔に言うと、当日その場の展開だけで満足しているのではないか、その後の流れまで考えた上でのコミュニケーションなのか、という疑問でしょう。

今回は音楽の届け方と音楽にまつわる情報の届け方について、UXの観点から書いてみたいと思います。
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今から聴くべき平成生まれのチバンド(千葉バンド)

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今日は少しデジタルは休憩します。(決してネタがないわけではありません!)

僕は音楽が好きで、よくライブハウスに行くのですが、メジャーなアーティストよりインディーズ、もっといえば全国流通してないようなアマチュアバンドをよく観るんですよ。

ちなみに僕の音楽的な趣味を先に伝えておくと、人間味、色気のあるロック/ポップが好きです。有名どころで言うとTRICERATOPSだったり、奥田民生だったり、サザンオールスターズだったり、NICO Touches the Wallsだったり…

最近CMでも流れている奇妙礼太郎なんて最高ですよ。

まぁ僕の趣味はどうでもいいんですが、最近思うのが、千葉には本当に良いバンドが多い!(唐突)

何を以て”良いバンド”なのかなんて僕の主観でしかないのですが、20歳前後なのに虜になってしまう、色気を持ったバンドが多いのです。
技術的な成熟度は世に出ているバンドと比べれば劣るかもしれませんが、今回は是非皆さんに聴いてほしいバンドをいくつか紹介しようかと思います。

ダグアウトカヌー

つい先週出逢ったバンドなのですが、来月高校を卒業する正真正銘の”高校生バンド”です。

彼らの音楽の根深さや10代とは思えない”いやらしさ”には度胆を抜かれました。ステージ上でのMCやライブパフォーマンスは堂々たるもので、意図しているかどうかは分かりませんが”間”の取り方も彼らが魅力的に見える空間を作っている大きな要素に思います。

これから年齢を重ねる上での多様な経験を楽曲の奥深さに直結させてくれそうで、永く聴いていきたいアーティストですね。

3月8日には卒業式の翌日に”卒業式ライブ”を開催するらしく、予定が合う方は是非。
Twitter : @dugout_canoe

ヘンショクリュウ

兎にも角にもグル―ヴィー。うねりです、うねり。ダンスミュージックをストイックに追い求めた平成生まれの、ときに挑発的な、艶やかな音楽がここにあります。

人間の深層心理に”ダンス本能”のようなものがあるなら、彼らの音楽はそこに潜り込んでくるんです。踊らずにはいられないよ。

亀田誠治氏主催の第二回 亀田杯ベース選手権でファイナルに進出したベースボーカル、ハギハラ”ZINE”ヂーノを始め、3人揃って実力派。
GREAT HUNTING主催のバンドオーディション「BAND ON THE RUN」では最優秀バンドにも輝きました。

これからはここでも審査員を務めた亀田誠治氏を含めた審査員陣のサポートを受け、メジャーデビューに向けた楽曲制作を行うそうで、次回作がとても楽しみです。関連記事

日本のダンスミュージックにヘンショクリュウ革命を起こしてほしい。
Twitter : @h_s_dragon

mock heroic

今回紹介するバンドの中では一番長く聴いているバンドです。

ボーカルの奥田民生好きは口だけでなく、もちろん楽曲にも染みついて、ほどよい懐かしさと色気を醸し出します。20~30年前のアイデンティティを2010年代のロックに昇華させた彼らの楽曲は世代を超えて支持されるべきだと、淡い期待を抱いています。

これまで10代限定ロックフェス「閃光ライオット」3次選考(あと一歩で日比谷野音)、ロッキングオン主催のRO69JACK 14/15入賞(あと一歩でCDJ)と大舞台を逃してきた彼らですが、昨年発売されたシングル「シンデレラ」に続き、この春に新たな音源「m&m」をリリースすることを発表。

この1枚をきっかけに次のステージへさっさと駆け上がってくれると信じています。
Twitter : @mock_info

他にもHalo at 四畳半、オトドケモノ、BOYS END SWING GIRL、ガラクタパレットなどなど挙げればきりがないほど多くの素敵なバンドを千葉県で見てきました。

ELLEGARDENやBUMP OF CHICKEN、NICO Touches the Wallsなど、多くの人気ロックバンドを世に送り出してきた千葉県。

何か秘密があるのでしょうか。笑

未だにモバスぺを使い続けるキュウソネコカミは勝ち組?負け組?

kyuusonekokami
キュウソネコカミHP http://02.mbsp.jp/kyuuso/

キュウソネコカミHP http://02.mbsp.jp/kyuuso/

普通に考えたら当然負け組ですよ。笑

若者を中心に大ブレーク中の彼らですが、何年前からか知りませんが彼らのホームページはずっとモバスぺで運用されています。
そうです。ガラケーベースのモバスぺです。(http://m-space.jp/)
メジャーデビューしたのにリニューアルするどころか、ずっとモバスぺです。スマホ全盛期のこのご時世にガラケー時代に作られたプラットフォームを利用し続けるメリットがない。普通なら。

でもみなさんお気づきの通りこれは”確信犯”です。
さすがに僕も引き続きモバスぺやキュウソをディスってブログを締めるわけにはいきません。笑

ここからはアーティストにとってのオウンドメディアの役割とキュウソネコカミが如何に”窮鼠猫を噛”んでいるか、彼らの姿勢を見ていきます。

現代のオウンドメディア事情

そもそも論ですが前述したとおり、”普通なら”いまどきモバスぺなんて使いません。売れないアマチュアバンドマンでもウェブサイトビルダーのwixやSNSのTumblr、少し手間をかけてwordpressでウェブサイトを持つ時代です。ユーザビリティは悪いし、アクセスログもまともに解析できないし…。モバスぺがスマホ時代にそぐわない環境であることは明らかです。

オウンドメディアの役割とは

キュウソのホームページがオウンドメディアの制作クオリティとして、あまりに褒められたものではないことは前述した通りですが、果たしてお金をかけて制作された”ちゃんとした”他のアーティストのオウンドメディアは機能しているのでしょうか。

多くの場合答えはNOです。
オウンドメディアとしての役割を果たしているアーティストのホームページはそう多くは見受けられません。
オウンドメディアの役割は「情報発信」と「ファンとの関係構築」であると言えます。多くのアーティストの場合、ホームページにはリリース情報やライブ情報が掲載されており、それがユーザがホームページを訪れる主な要因となっています。すなわち、「情報発信」という機能は多くのアーティストのホームページが全うしていると。

それでは果たして後者「ファンとの関係構築」はどうでしょう。

実はこの「ファンとの関係構築」こそがアーティストのオウンドメディアに欠けている大きな要素なのです。

狙いは一貫した”ブランディング”

キュウソが不便を被ってでもモバスぺを使う理由は”ブランディング”この一言に尽きるでしょう。

ブランディングは簡単に言ってしまえば”印象付け”ですね。Wikipedia先生によると「ブランディング(英: branding)とは、顧客の視点から発想し、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく企業と組織のマーケティング戦略のひとつ。」らしいです。

つまりオウンドメディアはファンに対してアーティストのイメージや個性をポジティブに認識してもらうためのプラットフォームでなければいけません。そのためにはオウンドメディアのそのものはアーティストのイメージと近いものでなければ意味がないのです。単純に言ってしまえば、可愛いアーティストなら可愛いホームページ、かっこいいアーティストならかっこいいホームページ、そしてバカっぽいアーティストならバカっぽいホームページこそが効果を発揮するということです。

そして、それはビジュアルだけでなく、UX(ユーザ体験)、コンテンツも含めてアーティストのブランドを軸に設計されるべきなのです。それを踏まえて、改めてみなさんが好きなアーティストのホームページを見てみましょう。なんとなく色合いはそのバンドっぽいけど、それまで。というようなホームページがほとんどではないでしょうか。

話をキュウソに戻します。先に述べたブランディングとオウンドメディアの役割の話を踏まえると、キュウソがモバスぺを使い続けるのは、ファン(顧客)から近い存在(共感、信頼)に感じてもらうための手法の一つということが言えます。あえて時代遅れの環境を使い続け、定期的にバカっぽい(失礼)ワンフレーズを更新することによって、ライブ情報を見にくるファンにキュウソらしさを感じてもらう。TOPページのバカっぽい一言が気になり、今日もホームページを訪れ、ついでにライブ情報も確認する。

この一貫したブランディングを継続的に体験することによってライトファンはコアファンへ態度変容します。これがオウンドメディアの存在意義なのです。

最後に

最後に…実はキュウソネコカミがメジャーデビューを果たしたビクターエンターテイメントのホームページの中にアーティストページがあり、そこに「キュウソネコカミ公式サイト」というWebページが存在します。本当はモバスぺだけじゃないんです…

とはいえ、このサイトは前述した「情報発信」のみを役割として持っている”その他大勢”のアーティストサイトと同じであり、キュウソネコカミのブランドイメージとはあまり関連性の感じられないものだったので、あえて触れませんでした。

モバスぺが正しいとは言いませんが、キュウソネコカミが彼らのモバスぺで展開しているブランディングやファンとの関係構築はオウンドメディアが担うべき、そして他のアーティストが見習うべき大事なエッセンスなのです。

【結論】モバスぺを使い続け、ファンとの関係を築いているキュウソネコカミは勝ち組

※記事内でキュウソネコカミのことを度々バカっぽいと言っていますが決して貶しているわけではなく、これは愛です。

音みくじ~音楽愛とおみくじの文脈~

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音楽業界におけるマーケティングといえば、アーティスト、レーベル、プロダクション、プロモーター等業界の中心にいる組織が、如何に売り上げを上げるか、あるいは売り出したいパッケージやアーティストの認知を上げるかということが目的、ゴールになることが多いように思います。ですが、今回紹介したいのは音楽メディアMUSIUMがKICK OFF VIVAで配布した音楽おみくじ「音みくじ」です。当日はこんな感じで盛り上がってました。
https://twitter.com/mikirodeo/status/554665849617788930

実は僕はMUSIUMの立ち上げ、運営にちょっとだけ絡ませてもらってるので、身内の宣伝するようで少し気が引けるんですが、それでもこの「音みくじ」はマーケティング的な側面でとても秀逸なアイデアだなぁと感心しましたし、まだ数字は見ていませんが成功事例だと思うので、僭越ながら如何に秀逸であったか書かせていただきます。

日本人の伝統的正月アイテム、おみくじの文脈

さっそくですが、核心に触れます。今回の音みくじについては、手相占いでもなく、未来予測でもなく、「おみくじ」であったことが何より重要だったと考えています。
人が物を買ったり、消費したり、手に取ったりする場合、全てに理由があります。それは個人の体験によるものもそうですし、社会的、文化的背景によるものも人の行動を促す理由となります。そして多くの場合、人はその理由を意識していません。深く考えて正当な根拠を羅列せずとも 人がアクションを起こすのにそれらは十分すぎる理由になるのです。それを文脈(context)と表し、マーケティングにおいてはコンテクストマーケティングと呼ばれる領域も存在します。

KICK OFF VIVAは1月12日 (月) に開催されました。新年初ライブだった人も多かったでしょうし、餅つきなんかも催されて新年のお祝いムードが漂う空間でした。「お正月といえば、おみくじ!」これが文脈です。おみくじの起源を知らなくても、神も仏も関与していなくても、正月になればおみくじを引く。日本人のDNAに存在するその「文脈」こそが、今回の音みくじが盛り上がった要因の一つと言えるでしょう。

人気の曲と絡めたメッセージ

個人的な話なんですが、僕は今年の正月に引いたおみくじにあった和歌が僕の現状とマッチしていたように感じたのでちょっくら調べてました。笑 音みくじでは運勢とその運勢をフォローするワンフレーズが書かれています。そのフレーズは来場者が好むようなアーティストの曲のと絡めたメッセージです。最近は特徴的でキャッチーな歌詞を書く人気バンドも多いので、例え凶であってもアーティストからのコミカルなメッセージみたいで嫌悪感はないんですよね。

さらに、自分のことを言われた、つまり「自分ゴト化」されたメッセージが自分が知らない曲であれば、その曲に対しても普段とは違ったアプローチや興味を持てると思います。押し付けることなく自発的な音楽の広がりや音楽愛を誘発する素敵なシステムだと思いますね。

ソーシャルでの拡散までフォローするハッシュタグ

音みくじには#音みくじ #MUSIUMというハッシュタグが記載されていました。現代感満載ですね。笑
このハッシュタグをつけてツイートしてね。ってことなんですけど、何か面白いことがあったらツイートしちゃう現代の中高生には受けますよね。さらに今回の音みくじは凶が多く含まれていたと聞いています。凶って普通のおみくじで考えたら本気で凹むと思うんですけど、友達と遊びに来たライブでのおみくじで凶が出たら「おいしい」んですよね。笑 そういうおいしいネタは中高生のツイート欲求に強く訴えます。

ユーザの特徴や行動パターンを的確に捉えて、それがハマっているマーケティングを見るのは気持ちいいですね。ハッシュタグをつけることでMUSIUM、音みくじのことを知った人も多いと思いますし、ハッシュタグも音みくじの成功要因だと思います。

まとめ

最後になりましたが、この音みくじの目的は音みくじのそれ自体と#MUSIUMを含めたSNS上での拡散によるMUSIUMの認知向上だと推測します。その中で、ライブ会場でのリアルの友達との体験の共有によってユーザを引きつけ、話題にしつつ、ソーシャルにおける拡散にまでユーザのニーズを満たす形で誘導できたことは素敵なクロスチャネルマーケティングと言えるでしょう。

そこまで設計された施策なのかどうかはわかりませんが、音楽メディアの認知向上を目的とした施策でユーザのニーズを自然に満たし、また音楽愛を深めることに貢献している音みくじは多くのマーケターが見習うべきマーケティング施策であると言えるでしょう。

音みくじの盛り上がりはこちらでご確認いただけます→