バウハウスを巡るドイツ旅行記(6/21 〜 6/27)

Germany_eyecatch

先日、休暇をいただいて一週間ドイツに行ってきました。

学生時代から海外旅行は好きでした。学生時代は英語が通じない東南アジアやアフリカ、あるいはスペイン語圏などを選り好んでいたので、ヨーロッパ圏は今回が初めてです。そして、今回の旅のメインは兎にも角にもバウハウス。

今回のブログでは備忘録的に旅をまとめつつ、最後にひとつご報告をしたいと思っています。

初日(成田→フランクフルト)

成田からドーハ経由で22時間かけてフランクフルトへ。フランクフルトはドイツ南部に位置し、それなりの規模の都市。ドイツの首都はベルリンですが、フランクフルトは大きい空港を持っているので交通のハブ的役割があります。

フランクフルトは割とジャンキーで、空港を出てすぐに治安が悪そうな雰囲気をビンビン感じました。ホステルにチェックインしてSIMカードを買いに出かけたら、全身タトゥーの若者は昼から飲み潰れてるし、ホームレスのおじさんは殴り合いの喧嘩してるしで、とりあえず命だけは大事にしようと思いました。

初ヨーロッパということもあり、初日はヨーロッパっぽいキャッスルライクな建物にテンションが上がり気味。「あ〜ヨーロッパっぽい!」というバカみたいな感想をいだきつつ、ドイツ語は雰囲気で読めるタイプの言語じゃないことに気づく。メニューも謎の筆記体みたいなアルファベットで書かれていて(普通に書かれてても読めません)、美味しい食べ物を手に入れるのに苦労しました。ちなみにこの苦労は最終日まで続きます。

レーマー広場@ワイマール

レーマー広場@ワイマール

2日目(フランクフルト→ワイマール)

フランクフルトからバスで2時間ほど移動して、ワイマール憲法でお馴染みのワイマールへ。フランクフルトとは打って変わって、ジャンキーな雰囲気もなく、むしろ多くの音楽家や作家を輩出しているイメージ通りに育ちの良さそうな街でした。

あと想像はしていましたが、内部に行けば行くほど英語話す人は減りますね。ドイツの人はおそらく英語を理解はできるけど話せない人が多いので、英語で話しかけて無邪気にドイツ語で返される、みたいなことも度々ありました。

今回のメイントピックであるバウハウスはデッサウという街で盛り上がったのでデッサウのイメージが強いのですが、起源はワイマールにあります。今でも校舎は残っていて(当時の建物そのままかは不明)、校舎から歩いて5分ほどのところに小規模ですがバウハウスの歴史が学べるバウハウスミュージアムもあります。

3日目(ワイマール→ベルリン)

3日目は前日見て回れなかったバウハウス建築巡り。そして夕方からバスでベルリンに向かう予定だったのですが、そのバスが遅れる遅れる。そして15分くらい毎にバスのアプリ経由で「すまん、もうちょい遅れるわ」的なメールが届いて、結果的に1時間強の遅れ。別にいいっちゃいいのですが、ベルリン到着が遅くなれば遅くなるほど宿にたどり着く難易度が上がるので、ちょっと心配でした。

とはいえ、アプリから英語でしっかり遅延メールを送ってくれることで、自分が見逃してるんじゃないかとか、乗り遅れたんじゃないかという不安を解消してくれるので、不安にはなりませんでした。ナイスFLiX BUS!

案の定、ベルリン到着は予定より1時間以上遅れて23:00近く。そしてこのタイミングでスマホの電池もなくなったので、ベルリンの駅で1分10円くらいのインターネットスポットを借り、宿の住所と大まかな地図、そして最寄り駅をメモって、それを頼りに宿探しです。ここでタクシーを使ったらバックパッカーじゃない!という謎のプライドを懸けて、人に道を聞きまくりながらなんとか宿にたどり着きました。ベルリンはワイマールと比べて英語を話せる人が格段に多いので助かりました…。

4日目(ベルリン)

4日目は一日ベルリン観光の予定だったので、街をフラフラ。唯一必ず見ておきたかったのが、バウハウスアーカイブという博物館。建物の中は写真撮影NGだったので中の様子はお見せできませんが、当時の学生の作品やバウハウスきっかけで生産された照明器具など、バウハウスにまつわるさまざまな製品、作品が展示されていました。ありがたいことに日本語のオーディオガイドもあったので、それぞれの背景を理解しつつ見て回ることができました。

そしてこの博物館の建物自体もバウハウス創設者であるヴァルター・グロピウス氏の設計です。展示だけでなく建物自体も楽しめる空間でした。

BAUHAUS Archiv

BAUHAUS Archiv

そして午後は友人と合流。実はぼくが高校生の頃にロサンゼルス近郊に1ヶ月間ホームステイしたことがあったのですが、そのときのルームメイトであるレナートがベルリン在住とのことで、9年ぶりの再開を果たしました。彼のおかげで、ただ見て回るだけでは知ることのできなかったベルリンの歴史や街に隠れた歴史の遺産を見ることができました。

w/ Lennart

w/ Lennart

ベルリンに着くまではトピックのひとつくらいにしか考えていなかったのですが、ベルリンはナチス政権化の歴史や東西分断の影響が今でも残っており、決してそれらは過去の出来事ではありませんでした。

激動の1900年代。自分自身その辺の歴史はあまり詳しくなかったのですが、例えば西ベルリンと東ベルリンでは信号機のライトが違ったり、税金の制度(?)が違ったり。表現が難しいですが、とても興味深かったです。あと北ドイツと南ドイツ(ミュンヘンあたり)は文化が全然違うみたいですね。東京と大阪みたいな。

この日は友人のおかげで美味しい食事にありつけて大満足。

5日目(ベルリン→デッサウ)

午前中にベルリンを発ち、電車で約2時間の移動。バウハウスの街とも呼ばれ、バウハウス創始者・グロピウスが設計した校舎が現存しているデッサウへ向かいます。

そもそも、設計に関する仕事をしていながら約1年前までバウハウスのことは知りませんでした。会社の先輩に「バウハウス知らんのかい!話しにならんわ!」と言われ、急いて調べ、最低限の知識と多少の興味を持ちました。

とはいえ翻訳された言葉は小難しく、また2017年の感覚で情報に接してしまうと価値が感じづらかったのが正直な印象でした。それでも「芸術と生活と技術の融合」フレーズが心に残り、その概念をスッキリ理解できないのは悔しくもあり、ずっと何か引っかかった感じがありました。

そんなタイミングで今回まとまった休暇をいただく機会があり、「じゃあバウハウス体験してこよう」と今回に至ったわけです。写真を見ても、テキストを読んでも理解できないなら体験してみようと。

そんなこんなで今回の旅の目的地となったデッサウ。

期待を抱いて訪れただけに、建物が目に入ったときは興奮しました。

校舎の見学料、オーディオガイド、公式ガイドツアー(ドイツ語)、写真撮影許可とそれぞれに料金がかかりますが、せっかくここまできたのでケチらず全て購入して校舎を見学。そしてそのまま、かつて学生宿舎だった建物(もちろんグロピウスが設計)に宿泊するというバウハウス三昧の一日を過ごしました。光を多く取り入れるための広い窓の設計が印象的でした。バウハウスの宿舎は部屋からピョコっとでたベランダが特徴的で、ここから見るデッサウの街はすごく叙情的に感じました。

【LESS is MORE】なんて今では重要性が認識されている概念ですが、1920年代をそれを掲げて機能性を考慮した設計を展開しているところにバウハウスの凄さがあったんだと実感しました。

「芸術と生活と技術の融合」がどこまで理解できたかはわかりませんが、バウハウス建築から感じられる、無駄がなく洗練された佇まいには、人間生活を受容する懐の広さと思慮深さを感じました。これをどこまで自分のアウトプットの中で体現できるかは、これからのぼく次第です。少なからずこれからのぼくのアウトプットに影響すると思います、というか、影響させていかなければいけないと感じています。

敬愛する理念、歴史を体験できて、とても幸せでした。勉強になりました。

6日目(デッサウ→ベルリン)

バウハウスの宿舎で朝を迎え、マイスターハウス(バウハウスの教授たちが住んでいた実験住宅)を見学。

お昼前にデッサウを出て、またベルリンへ。この日もとても楽しみしていた予定がありました。訪れたのはここ。

Goodpatch Berlin

Goodpatch Berlin

Goodpatch inc. のベルリンオフィスです。Goodpatch inc. は日本のデザイン会社であり、ぼくが7月からお世話になる会社でもあります。この日は入社一週間前でありながら、ベルリンオフィスの面々は温かく迎え入れてくれました。特にUIデザイナーのJanは仕事で忙しい中、Goodpatchのこと、ドイツのデザイン事情などを教えてくれて、有り難い次第です。とても開かれたメンバー&空間でした。

w/ members of Goodpatch Berlin

w/ members of Goodpatch Berlin

最終日(ベルリン)

最終日は原口元気が所属する(退団するらしいけど)ヘルタベルリンの本拠地・オリンピアシュタディオンに寄って、ベルリンで買い物して、空港に向かいました。バウハウスに影響を受けているというドイツ発の文房具メーカーLAMYのボールペンをドイツで購入できたのは嬉しかった。買ったのは日本のプロダクトデザイナーである深沢直人さんがデザインされた「noto」というボールペン。正直Amazonでも買えるんだけど、ドイツでLAMYを買うことに意味がある!と。

LAMYs@BAUHAUS Archive

LAMYs@BAUHAUS Archive

空港でも予想外の良いこと、悪いことがありましたが、総じてとても刺激的な一週間でした。やはり自分が慣れていない土地で生活する機会は貴重ですね。偶有性に満ちた時間は、東京で消耗して死にかかっていたぼくの脳に鞭打って、生き返らせてくれました。笑

知りたいことは知りに行けばいいし、行きたい場所には行けばいいと思うんですけど、今回感じたことは多少なりとも言語ができるっていうのはだいぶメリットだな、と。そこで人と仲良くなれる度合が違いますよね。英語、改めて勉強し直します。

そして6日目のところで触れましたが、改めて。6月末で3年と少しお世話になったネットイヤーグループを退職し、7月からGoodpatch inc.でお世話になります。今回のドイツ旅行、特にバウハウスで受けた刺激も全部自分の中に取り込んで、これからも良い設計を、プロダクトを世の中に出していけるよう精進します。

今後とも宜しくお願いします!刺激的でした、ありがとうドイツ🇩🇪


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